職場以外では元気な「新型うつ病」(現代うつ)とは?ハートネットTV(NHK Eテレ)

スポンサーリンク

ここ2,3年、以前とは違うタイプのうつ病、つまり「新型うつ病」とか「現代うつ」と称される病が急増しているようです。会社では元気がないが、飲みには行ける、職場では気分がすぐれないが旅行には行けるというような症状がみられるようです。今日(2012年5月28日29日放送)のNHK Eテレ(教育)のハートネットTVで、その「新型うつ」の状況と原因が取り上げられました。

image

近年急増する「新型うつ病」の現状とは?

NHKが上場企業2200社を対象に調査したところによると、65%の会社が新型うつ病の社員がいると回答したようです。その典型的な症状は従来のうつ病と同じように、落ち込みが激しいが職場を離れると元気がでるというもの。そのようなある意味2面性の症状ゆえに、「怠け」や「甘え」と批判にさらされているようです。

今日のハートネットTVのゲスト解説者であるおネイ系の教育専門家である尾木ママ先生の報告によると、就職から3年以内の離職率、2009年では36%だったのが2012年は52%と以上と近年急増しているようです。

典型的な症状とは?

多くの会社で共通している悩みは、比較的新しい社員が何の前触れもなく欠勤を繰り返し始める傾向にあるとのこと。そのような職場の人事部は対応に苦慮しているようです。

一例として、ある社員はうつの診断で求職に入ったのはいいですが、会社の福利厚生制度を利用してテーマパークの割引を申請して、人事部は驚きを隠せなかったという。つまり従来のうつ病のように、職場で働けないほどの気分の落ち込みを感じる一方で、その休みを満喫しているのです。ある社員はうつ病で休職中にブログに料理のレシピを投稿して、会社側をそれを知ってびっくりしたとか。これが従来のうつ病と違った「現代うつ」(新型うつ)の典型的な症状です。

では「新型うつ」にかかってしまう社員はどのような特徴があるのでしょうか?会社側の観察によれば、若い社員は叱られることに慣れていないので、ストレスをひどく感じるようになっているとのこと。

image

さらに家庭環境が原因も指摘。職場の上司がうつ病になった社員と連絡を取ろうとすると、そのやり取りはほとんど母親がすることにも驚いていました。親離れできない若い社員が新型うつになりやすいと観察されています。

「新型うつ」の特徴のまとめ

  従来型のうつ病 新型
症状 常に気分が落ち込む 仕事など嫌なことで落ち込む
正確 几帳面、真面目 自己愛が強い
他罰的(他人のせいにする)
抗うつ剤 有効 あまり効かない

 

具体例として一人の新型うつ病と診断された22歳の鈴木香織さんがクローズアップされました。入社早々「常識がないと」罵倒されて、怒りを感じたようです。その後まもなくストレスが高じ会社を辞職。その後アルバイト先を転々として、その度に上司にミスを少し注意されただけですぐにやめてしまうことを繰り返したようです。彼女に言わせれば上司は「上から目線だ」「皆大人は勝手だ」と。その後、不眠や頭痛に悩まされて、うつ病と診断されたようです。

ストレスに弱い家庭環境

さらに鈴木香織さんは、親子関係が悪かったようです。親から多くの習い事に通わされ、親が進学、就職などを何でも先回りして決めていたそうです。親の目や価値観をいつも気にして、それで自分を評価するように育てられていたようです。職場では親と上司が重なり、厳しさに耐えれなかったのかも。解説やによれば、彼女は柔軟性がなく上司や親の倫理観に翻弄されていたことが原因と指摘。

親も新型うつに悩まされる娘を助けたいと思い始めたようです。母親は娘の日記を見せられて、その内容に愕然。まるで小学生日記のように他人の悪口ばかりだったそうです。

親の共感

まず鈴木さんの親は、娘の話をじっくり聞くようにしました。娘が周囲に対して悪感情を吐露するとしても否定するのではなく「共感」をするようにしたそうです。そうすることによって次第に娘は自分を客観的に見られるようになりました。その後、再就職できるまでに回復。職場で時に「むかつく」時があるが、「自分が悪かったかも」と考えることができるようになり、会社でも上手く対処できるようになっているとのこと。

尾木ママは上記の鈴木さんのような若者の症例を「いい子症候群」と言って、常に母親を意識するので、「対人不安感」を強く抱く傾向にあるとのこと。

さらに、尾木ママは近年の日本の教育現場の「新学力観」という言葉を用い、1990年台から「個性を重視する教育」に変更されたことが「新型うつ」問題かもと指摘していました。

スポンサーリンク

「新型うつ」への対応とは

では「新型うつ」に対してどのように対処できるのでしょうか。NHK「ハートネットTV」の解説によると、以下の4つのポイントが取り上げられていました。

  • 生活のリズムを作る
  • 考え方を柔軟に
  • ルールを守る
  • 関係者との理解とサポート

考えてみると上記の「新型うつ」対処方法は、どれも家庭教育に依存していると感じます。

「共感」が大切

番組内でさらに、尾木ママは「新型うつ」の対処方法として”共感”がキーワードになると指摘していました。。たとえば「どうしたの?」とおおらかに聞き、決して「どうして!…」とは言わないことが大切だと。その後「大変だったね」と返して共感することが若者にとって助けになると。そして、できるだけ「ほめる」ことと。

グループ治療

福岡県の不知火病院(大牟田)で、新型うつの患者が治療を受け、7割が復職を果たしているそうです。

当病院のとくなが先生の指摘によると、新型うつの患者の多くは過保護に育てられ、ほとんど叱られてたことがなく、傷付きやすいという特徴があるとのこと。それで職場で上司から注意されると相手を攻撃するようになるという。

では治療はどのように進めるのか?主に患者同士のグループ討議だそうです。同じ悩みを抱える患者同士なら遠慮なく、仲間からの指摘は傷つけることがあるようです。しかしそのような小さな「傷つき体験」の積み重ねで自分を客観的に見つめることができるようになり、相手を攻撃するのではなく自分を修正できるようになるそうです。

他にもNHK「ハートネットTV」では、うつ病患者の比較的多い企業の取り組みを紹介していました。

上記のように、今日のNHK Eテレ「ハートネットTV」では、ここ数年「現代型うつ病」とも呼ばれる「新型うつ」の急増によって、社会生活に溶け込めない若者が増加していることを背景に、「新型うつ病」の原因と”共感”なとの対処方法や「小さな傷つき体験」の積み重ねで原因を取り除く「グループ療法」で他人のせいにする傾向を抑える治療が紹介されていました。

スポンサーリンク

フォローする

関連記事