ASUS Vivobook 14X X1403ZA を購入しメインノートPCとして利用し初めて2週間が経過。CPUとしてゲーミングPCにも採用されている Core i7-12700H を搭載しているもモンスター的ノートPCであることを実感しました。Office,Evernote,Zoom,Googleドキュメント 等の利用を中心にしたいわばビジネス用途での利用ですが、一切もたつくことがなく快適そのものです。以下にASUS Vivobook 14X X1403ZA をレビューします。
スピードの肝 「Core™ i7-12700H 」ってどんだけモンスターなの?
すでに「ASUS Vivobook 14X X1403ZA」の基本スペックは存じだかと思いますが、以下でひとまず再確認してください。(詳細スペックは後述)
「ASUS Vivobook 14X X1403ZA」はモバイル・ノートPCとしては中途半端な14インチPCで、重さは約1.6kg。さほど注目するほどの手軽さや外観的な要素は持ち合わせていません。
しかし注目点は CPU(PCの速さの肝)が Core i7-12700H だということです。しかも(Microsoft Office なしで)139,800円 (税込)という破格。割引されてではありませんよ。定価ですよ。実際にはそこから割引されて販売されてますけど。めっちゃお得です。
◼ASUS 公式サイトで確認する :
┗ Microsoft Office なし➜ ASUS Vivobook 14X X1403ZA (X1403ZA-LY160W)
┗ Microsoft Office あり ➜ ASUS Vivobook 14X X1403ZA (X1403ZA-LY160WS)
繰り返しますがCore i7-12700H は、「Core i7-12・・・U」でもなく 「Core i7-12・・・P」 でもありません。(「12」という番号は12世代のチップという意味で2021年~22年モデルのこと。)
ご存じかもしれませんが、末尾のU/P/Hが何を意味しているかは以下の通り。
- Core i7-12・・・H:高パフォーマンス/消費電力大(とにかくスピード重視)
- Core i7-12・・・P:中パフォーマンス/消費電力中(バランス重視)
※ Pシリーズは 12世代からの目玉シリーズ。 - Core i7-12・・・U:低パフォーマンス/消費電力小(バッテリー持続重視)
上の通り「H」シリーズは高パフォーマンスですが、欠点は消費電力が大きく、バッテリー消費も早いです。したがって「H」シリーズは、モバイルノートPCではなく15インチ以上の据え置き型ノートPC、特に重いゲーミングPCに採用されているチップです。
そんな高パフォーマンスCPUである「Core™ i7-12700H」を搭載ているのが「ASUS Vivobook 14X X1403ZA」です。外部GPUこそ積んでいませんが、ちょっとしたモバイルワークステーションを構築可能です。
次の項目で「ASUS Vivobook 14X X1403ZA」の詳細スペックを紹介しますが、このPCはおそらく「Core™ i7-12700H」の性能を最大限引き出せないだろうと、推測されます。メモリは現時点での最高速度のものではなく、増設もできないからです。
そこでベンチマーク計測ソフトとして有名なCinebench(シネベンチ)で計測してみました。
マルチスコアは以下の通り。
シングルスコアは以下の通り
案の定 Core™ i7-12700H の性能を「ASUS Vivobook 14X X1403ZA」では十分に発揮できていないという結果が出ました。 Core i7-12700H(ノートPC向けAlder Lake)のベンチマークを計測 – the比較 の結果より低いです。しかし思ったほど乖離しているわけではありません。WordPressでブログを書いたり、Office/Excel で仕事をしたり、Evernote/OneNote/VS Codeを使ったりする点では十分超快適です。外部GPUを積んでいませんが、動画のエクスポート作業も短いものなら快適に処理できます。
私はこのPCを利用する前にDell XPS 13(7390/i7-10710U) を利用していましたが、圧倒的な違いを感じております。
その違いを以下にご紹介します。自己満足的な比較となりますが・・・。
Dell XPS 13(7390/Core i7-10710U) と比較
この「ASUS Vivobook 14X X1403ZA 」を購入する前は「Dell XPS 13 7390」(2020年モデル)を使ってました。
XPS 13 は最高にスタイリッシュなモバイルノートPCとして大人気です。結構いい値段します。
このモデルのCPUは「Core i7-10710U」。末尾が「U」となっているだけに省電力タイプ、つまりパフォーマンスを犠牲にしつつバッテリー持ちを良くしたモバイル重視のCPUを搭載しています。
とはいえ、Core i7 だけにビジネス用途で利用する分にはもたつき等は一切ないだろうと思っていました。
それが残念なことにもたつくんですよね。
たとえば、Microsoft Office Word や Evernote(データがかなり肥大化している)を起動するために10秒近く待つ必要があったり、ブラウザ Chrome でWordPressの管理画面からブログ記事のの長文を書く時にめっちゃもたつきます。
Zoomデスクトップアプリではスピーカービューから49名のギャラリービューへ切り替え直後はオセロのようにポツポツと表示されます。Core i7 なのにね!
上記は主観的な比較ですが、客観的な比較のほうが説得力ありますよね。
そこで私が現在利用している上記の2台のノートPCのCPUスペックとスコアを比較してみましょう。これらのCPUはどこが違うのでしょうか?
- Dell XPS 13(7390):Intel Core i7-10710U
- ASUS Vivobook 14X X1403ZA:Intel Core i7-12700H
CPUスペックの客観的な違いを知りたい場合は PassMark Software で確認してみるのが王道です。その結果は以下の通り。
私みたいなおじさん世代の方はきっと、クロック周波数(ギガヘルツ)に目がいくかも。
ターボ時のクロック周波数はいずれのCPUも 4.7 GHz と同じ。
なんじゃ同じじゃん!
いや!騙されないでくださいね。
クロック周波数が同じでも体感速度つまりユーザーがPCを利用する時に感じるスピードは全然違うんですね。
CPUの性能はクロック数ではなく「CPU Mark」という指標で比較するといいみたいですよ。上記のCPU性能比較サイトは有名なサイトですが、このサイトによると該当CPUの「CPU Mark」は以下の通り。
- Core i7-10710U:10004
- Core i7-12700H:27086(上の2.7倍)
「CPU Mark」クロック周波数以上にCPU性能を客観的に評価する指標としてかなり参考になります。
スコアの開きは2.7倍です。つまり3倍近い性能の違いあるんですね。
しかし実際の速度(体感速度)は実際に利用しなければ分からないと思ったほうがいいです。バッテリー持続時間と同じです。
以上2つのノートPCをCPU性能の違いを中心にし、主観的および客観的にまとめてみました。いずれも電源設定は「ハイパフォーマンス」モードで検証。
Dell XPS 13(7390) | ASUS Vivobook 14X X1403ZA | |
---|---|---|
サイズ ディスプレイ | 13インチ 1920 x 1080 | 14インチ 1,920 ×1,200 |
重さ | 約 1.3kg | 約 1.6kg |
CPU | Core i7-10710U | Core i7-12700H |
メモリ | 8GB(LPDDR3)×2、16GB | DDR4-3200 16GB 増設できない。 |
Microsoft Word ❶ 初回起動時間 | 約 10 秒 | 約 5 秒 |
Evernote ❷ ┗初回起動時間(1) ┗大容量ノートの編集動作(2) | (1)約 10 秒 (2)もたつきあり | (1)約 5 秒 (2)もたつき無し。 |
WordPress による執筆作業 ❸ | 長文でもたつきあり | 長文でもたつきなし |
Bluetooth 5m以上離れたトイレでのヘッドセット利用時 | 途切れ途切れ | 途切れなし |
フルHD (1920×1080px)60fpsのビデオを2枚の増設ディスプレイで再生 ❹ | コマ落ちあり | コマ落ちなし |
発熱:上の❶~❹の作業中における冷却ファンの回転 ※ 室温 約28度。 | しばしばファンが回転する。音質は「シュー」。 | ほとんど回転せず。 ※ただし回転する場合は扇風機の「弱/中/強」な音量で段階的。音質はジェット機のような高音域「ヒーン」。「シュー」ではない。 |
タッチパッドの誤タップ 感度「普通」で親指の付け根で検証。 | 高頻度で誤ップ発生あり | ほぼ誤タップ発生なし |
タッチパッドの感触 | 表面はサラサラで使いやすい | 普通 |
充電器 | 軽い | 少し重い |
バッテリー負荷充電回避機能 | なし | あり(満充電を80%に設定可能) |
認証 | 指紋認証 | 指紋認証 |
USB-C | Thunderbolt 給電も可能。 | USB3.2 Gen1 給電はできない。 |
ASUS Vivobook 14X X1403ZA はDell XPS 13 よりははるかに軽快に動くわけです。
とはいえ、14インチの「Core™ i7-12700H」を搭載した他の高額ノートPCにあって、ASUS Vivobook 14X X1403ZA にはないものは以下の通りかも。
- ディスプレイ:有機ELではない
- メモリ:16G以上に増設できない。
- USB Type-C:給電はできない。
- 重量:1.6kgと少し重め。(他社製の中には「Core™ i7-12700H」を積みながら 1.3kg の14インチPCもある。しかし高額。)
しかしながら、値段はめっちゃお安いのが良いところ。
モニター2台増設して、デスクトップとして利用し、時々外に持ち出すような私の利用法では、まったく問題ございません。快適すぎます。
はっきり言って高コスパ、高パフォーマンスノートPCとしてほぼ最適解です!
◼ASUS 公式サイトで確認する :
┗ Microsoft Office なし➜ ASUS Vivobook 14X X1403ZA (X1403ZA-LY160W)
┗ Microsoft Office あり ➜ ASUS Vivobook 14X X1403ZA (X1403ZA-LY160WS)
ほぼ最適解の「ASUS Vivobook 14X X1403ZA」には他にもうれしい特徴があります。
⬛92万画素WebカメラにWebカメラプライバシーシールドが搭載されています。
Zoom会議で失態がさらされないように通常は「シールド」を右にスライドさせてカメラレンズを隠しておきましょう。オレンジ色がレンズにカバーがかかった状態です。
⬛ 180度倒してフラットにできるヒンジが搭載。
1年に一回使うかどうかという程度のたのもしい機能です。
⬛ 細菌の繁殖を抑制できるASUSアンチバクテリアガード。
このご時世に嬉しい機能です。
以上デスクトップ並のパフォーマンスを発揮する「ASUS Vivobook 14X X1403ZA」のレビューでした。
◼ASUS 公式サイトで確認する :
┗ Microsoft Office なし➜ ASUS Vivobook 14X X1403ZA (X1403ZA-LY160W)
┗ Microsoft Office あり ➜ ASUS Vivobook 14X X1403ZA (X1403ZA-LY160WS)
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