まるでUFOかと思えるヘリコプター。千葉大学工学部教授である野波健蔵先生開発の自立型のヘリコプターが原発事故で汚染された計画的非難区域で除染活動に活躍するという。「夢の扉」で紹介されました。
自立制御のヘリコプターを開発た野波健蔵教授は、「こんなタイプの飛行機はありません。」と断言。なんと風、気圧の変化をセンサーでキャッチしながらGPSで位置を自らを確認し、目的の飛行ができる完全自立制御型ヘリコプターを開発したようです。
警視庁はそのヘリコプター技術に注目して、化学工場爆発を想定した訓練で導入を模索しているようです。他の用途として、火山上空など有人飛行が難しい場所での無人調査と、怪しい人や光の追跡などの防犯分野、等々、広範な応用が考えられています。
しかし波健蔵教授(千葉大学工学部教授)のここまでの道のりは険しかったようです。同じ年代の科学者たちが次々に成功するなかで、自分を何度も見つめなおしたようです。
そんなときに野波健蔵先生にビッグチャンスが到来。NASA(米国宇宙航空局)がスペースシャトルのエンジン開発の研究員を募集しているとのことで応募、見事10倍の難関をクリアして雇わたのが始まりだったようです。
その時、NASAからの指示はオリジナリティーあふれる研究をするようにと指示され、野波健蔵研究員は当時難しかった、ヘリコプターの自動制御の研究を始めたようです。つまりその時から自立制御のコンピューターを目指しはじめました。しかし当然ながら失敗続き。それでも諦めずに研究を続行。見事3年して成功。
そこから11年あらたな挑戦を日本で開始しました。6つのプロペラで自立制御しながら、荷物を積み、指定した場所に運ぶというヘリコプターという前人未到の研究が始まりました。しかし番組でも映像がありましたが、失敗して林の中へヘリコプターが墜落するシーンも。荷物を抱えながらの自動制御のホバーリングはかなり難しいようです。
そんな失敗を糧に研究を続ける野波健蔵教授たちに依頼が舞い込みます。それは放射線測定機を積んで、放射線で汚染された区域の上空からの放射線測定をするというもの。重い放射線測定装置を積んだヘリコプターの自動制御はかなり難しかったようです。
しかし、10m四方の四角形の上空を次々に安定して飛行を繰り返すことに成功。これからの除染作業に活躍が期待できることになりました。
野波健蔵先生を支える若い研究員たちは先生に関して、「何十年も研究への情熱を絶やさないように」という経験に基づいたアドバイスや、「先生が人の役に立つ姿勢」に見習いたいと、感謝の言葉を発していました。
「夢の扉」では、野波健蔵先生は教え子たちに「科学は人を幸せにするにためにある」といつも伝えているそうです。
番組内で紹介された自動制御のヘリコプターのような技術は、真っ先に軍事転用されるのものです。しかし決してそうならないように願いたいものです。
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